今年は人前で話しをする仕事(講演、トークショーの類いのもの)が、例年よりも多いです。学校やギャラリー、ブックフェアーなどの場で、望まれたお題について、ああでもないこうでもないと頼りなく話しています。あらかじめ内容や進行を考えて臨むのですが、何回やっても思ったように話せないし、悔いや失敗は山ほどあります。それでも声をかけていただくと、時間の許す限り、なんとかやってみたい気になるのです。何がそうさせるのでしょうか。


今月は多くて、3回の講演機会があります。全て学校関係で、あっちこっちへ出向きます。一応絵本作家の肩書きで呼んでもらうわけですが、そうはいっても出かけた先には私の本を読んだことのある人ばかりがいるわけではなく、むしろ「誰?この人」というケースがほとんどと思って間違いありません。そんなときは自己紹介の代わりに自作絵本を読むと、大人も子どもも、ほんの少し信用してくれるみたいです。


人前で語ることは、楽しいときも面倒くさいときもあります。引き受けた以上はしっかりやろうと毎回思うのですが、過去には途中で気乗りが失われたり、主題から大きく脱線したことがありました。そういうときは主催の方に申し訳なく、謝りっ放しでした。今もそのときのことを思い出すと、肩の根元あたりから力が抜けてゆきます。場の雰囲気や流れは、時間が経ってもしっかり身体に中に残っているものですね。


こういう仕事を数多くこなす人の安定感や術は、私には培われない気がします。慣れは多少身につくでしょうが、喋りのプロのような流暢さや壇上での振る舞いを、果たして私は求めているだろうか。そうは思えない。慣れない素人が苦戦して乱れている図のほうが、私には似合っている気がしますし、自分自身を客観的にはっきりと感じられるからです。下手が故に、お客さんに近く寄れることもあるわけですし。


「のんびりラジオを聞くぐらいの気持ちで聞いて下さい。」ある場所で冒頭にそんな風に話して、自分でも思い当たったことがあります。大勢の人に向けて言葉を投げかけるよりも、私は一人に向かって話すのが向いていると思う。だったらいっそ講演そのものを、一対一がたくさんある場だと思ってやってみるといいかもしれない。このスタンス、何かに似ていると思ったら、普段絵を描いているときの心持ちでした。


対面する人たちに、私の話しがどういう具合に聞こえているのか、今もさっぱりわからないです。私としては、講演を引き受けたときは、どうぞラジオを聞くぐらいの気持ちで、と願って人前に立っています。

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以前、少しだけ書いたことがあったと思うのですが、ギルバート・オサリバンの音楽は、私が初めて出逢った洋楽でした。それまでにも洋楽を耳にしていたことはあったと思うのですが、邦楽にたいする洋楽の意識を持つ年齢になって、最初に聴いた曲が「アローン・アゲイン」だったのです。1972年のことです。それからというもの、ギルバート・オサリバンは私の中では絶対的なものになり、売れていた頃も、売れなくなってからも、彼の変わらぬ声のように、ずっと私の心の中にある指定席に座しています。


多くの人と同じで、私も「アローン・アゲイン」で一耳惚れしたくちです。例えばエルトン・ジョンにとっての「ユァ・ソング」、レオン・ラッセルにとっての「ソング・フォー・ユー」、ビリー・ジョエルにとっての「素顔のままで」が、なかなか越えられない自分自身のハードルだったように、オサリバンにとっての「アローン・アゲイン」もまた、宿命のような曲だと長い間思っていました。少なくとも1992年2月28日のコンサートを観るまでは、本気でそう思っていました。


コンサートの4曲目。彼は唐突に「アローン・アゲイン」を唄い出しました。持ち歌中最高のナンバーを、こんな中途半端なタイミングで唄うか?と思ったのですが、涙腺決壊に時間はかからず、2小節目にして人目もはばからず号泣(笑)。フルコーラスで唄い、余韻を味わう時間も充分に与えて、すぐさま次の曲へと展開してゆきました。おそらくオサリバンの中でも「アローン・アゲイン」は特別なのでしょう。転換の仕方に意志が感じられたからです。しかし、不思議と、曲に対峙するような印象はなかったのです。


私にとって大きな影響を受けた曲も、ステージ上の彼にとっては出し物のひとつであり、過去の名曲にすがるような真似をしないことで、曲の持つ憂愁感とお客さんが一対一で過ごせる時間を与えてくれました。あれこそ「アローン・アゲイン」の最高の演じ方だったと今も思っています。「クレア」や「ナシィング・ライムド」もそうでした。それは作品に捕われている演者の姿ではなく、自慢の料理をあたたかいまま食べれるように、できたてをお客さんに運んでくれるシェフのようでした。そして実際に、あたたかかった。


私が長いことギルバート・オサリバンの音楽を好きな理由は、そのあたたかさにあると思います。「アローン・アゲイン」で稼いだお金を、好きだった島を買う為に全部貯金していたという、小市民な男です(笑)。そういえば、あれくらい、メンバー紹介に心を配ったコンサートは観た事がありません。バックメンはもちろん、照明さんや道具係の人まで紹介していましたから。道理で想い出すたび、未だに胸のあたりがほんわかあたたかくなるはずですよ。


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昨夜は作業部屋から脱走してライブを聴きに行ってきました。このブログでもおなじみのAMI☆TAMEさんの関西公演最終日だったのです。行けるかどうか際どいところだったのですが、やればできる!なんとか時間を捻出して音楽の宵を楽しんできました。昨晩は増田俊郎さんとの共演ということで、いつもと違う趣向であっという間の3時間でした。


AMI☆TAMEさんのライブへ行っていつも思うのは、表現者を生で見、聴き、感じることの心地よさです。もう二十回近く彼らのステージに通っていて慣れっこになっているはずなのですが、始まる前から既に気分転換に成功している自分に毎回出会います。終われば自分の中から何かが出て行き、何かが入ってきた感に浸れます。どのミュージシャンでもできる事ではないです。


昨夜は増田俊郎さんの個性・作品も相まって、大いにリラックス。和みを得ることができました。(今朝の寝起きからして違う!)そしていつもライブでガサツなクロッキーを描いているのですが、今回は少々デトックス的な気分で描きました。勝手に描く。好きなように描く。もっと描いていたかった夜でした。その分、今日気張って描きますよ(笑)。


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気持ちのよい日差しを受けながら、朝からパソコン前です。明るい日光が窓から差してきています。いいねえ、だんだん好きな季節へ向かうのは。だらだらと暑苦しい夏が続くのかと思ったら、迷惑台風の来襲と共に意外と早く終了しました。秋が前倒しになったようでうれしいです。冬も早く来てほしい。今日は衣替えや床替えの準備をしようと目論んでします。胃袋は鍋料理でしっかり冬仕様になっていることだし(笑)。昨日から11月。シャンソンを聴きたい気分です。


「テクテク一本道」

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「結び目」

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「ハーモニーその3」

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「トラック」 

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「トンネルを抜けるとノスタルジアが飛んでいった」 

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「神話1」 

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「空の橋2」 

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「池の中に島がある」 

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「体を流れる河はセーヌ」

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「しぶき」

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「マーナビが行ってしまう」 

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「枯葉」

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「タジさんのランチョンマット4」

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「さかな およぐ」

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「バブル期前夜、京都駅前にいた斎藤という名のヤクザ」
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遅くなりました!月末恒例のf.b.版つぶやき、お待たせです。このところ日の暮れるのが早くなって、体内の時刻の推移と合致していません。夜の7時ぐらいだと、まだ明るい気がして(笑)。それではいってみよう!

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【10月1日】

今月の展示のお知らせでがんす。

私のホームスタジアムである大阪の海月文庫さんで3人展を予定しておりやす。

〜3人展「あの日」〜

山本孝 松田幸子 中川洋典 

場所:海月文庫アートスペース

https://www.kuragebunko.com/%E6%B5%B7%E6%9C%88%E6%96%87%E5…/

期間:10月19日(木)〜25日(水)

時間:11時~19時(最終日17時まで)

いい塩梅に日一日と秋が深まってきやした。食欲の秋、スポーツの秋、そしてなによりも芸術の秋でがんす。どうぞ今からあなたの予定帳に、ちょこっと書き加えていただけると嬉しいっす。

期間中の在廊予定日は会期直前?あたりに、報告させていただきやす。(私は、10月21日土曜日は、たぶん大丈夫♪)皆の衆、どうぞ御贔屓に!よろしゅうにお頼み申し上げやす!


【10月4日】

やりたいことは山ほどある。行きたい場所、読みたい本、会いたい人、食事をしたいお店、走りたいレース、聴きたい音楽、観たい映画に舞台、数えていたら切りがないほど。その反対に、朝起きたら、もっとゆっくりしたいなあと思うときもある。

しかしだ、何を置いても、欲望の向かう一番の先は〇〇だ。こいつに勝るエクスタシーはないよな。

きみなら〇〇に何を入れる?


【10月8日】

とある大企業のヘッドの言葉だったと思うが、人を巻き込んで支配する側に立て、とかなんとか。とするなら、昨日の私は、まさに巻き込まれ、支配される側に立たされた一日だったことになる。しかし不思議と受け身意識はない。決断や納得が常に自分の側から生まれており、加えて喜びも伴うものなら何の文句があるだろうか。出会いは新鮮で、会話は尽きず、食事はおいしく、床の眠りは深かった夕べ。巻き込まれるのも、たまにはいいものですよ、とある大企業のヘッドさん。


【10月12日】

会議、ミーティング、打ち合わせ。やるだけ無駄じゃ!とは言わないが、正直到底馴染めるとは言い難い時間の使い方ですわ。いい大人が寄ってたかって落とし処を探るのに付き合うのやからねぇ。そんなことをするよりも、走り初める前のプラン作りになんでもっと鋭意を注がれへんのか。謎やで。勤勉な下請け業者が、晴れるような打開策を持って現れるとでも思ってんのか。行かんといたろかな ♪ そしたら即クビやで(笑)。


【10月22日】

自分のタイムラインやのに、何も書かなくてもドンドン更新されてるな〜。それも情けない自分の顔の写真がバンバン貼ってある(笑)。もう直視に耐えんので、強引に更新しますわ♪

大阪の海月文庫で今月25日(水)まで三人展『あの日』(山本孝・松田幸子・中川洋典)をやっとります。

雨ニモフラレ風ニモフカレそれでもやっとります。

昨日は一日在廊しました。多勢の方にお越しいただき、嬉しかったです。いろいろお話をさせてもらって、生きてるなあと感じました。ありがとさんでした。

そして今日のこの嵐の中を来てくれた方、感謝多謝落涙必至!ありがとうね。明日も根性のある人、気をつけて見に来て下さいまし。いやホンマ、今回は天候と喧嘩したい気分ですわ(笑)。


【10月29日】

ああ、夕べはよく寝た。珍しく長湯をして、11時前には床に入って。今朝は久しぶりの朝寝日曜日。こんな雨の日は、のっそり動き始めるのが理に叶っている気がする。

それにしても朝起きる時刻をずらしただけで、一日の時間の流れの感じ方は随分違う。たまに起床時間を変えてみるのは、いい気分転換になるものだ。

かといって、毎日違う時間に起きるのは苦手だ。体内時計が歪むようで。ルゥーティーンを守り、ルゥーティーンを崩す。この二つの微妙な舵取り、これが難しいんだ。

楽なことと、しんどいことの見分けは、近頃少しは上手くなった。年齢が上昇すると、わずかな変化がもたらす自分の活性化に、若い頃はいかに気付きがいなかったかが、よくわかる。

明日からはいつも通り起きよう。次の朝寝を楽しみにして。

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