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472 <ふたつの女流作家展>

国立国際美術館で草間弥生『永遠の永遠の永遠』展を見てきました。今現在の草間弥生が執拗に迫ってくる新作ばかりで埋め尽くされた展示でした。これぞ絵描き魂という執念がこもっていて、素晴らしい内容でした。大きなキャンバスの作品が所狭しと並べられている様は、胸が空くような絶景で、館内に草間弥生のキャリアや年齢といった類いの妙なエクスキューズが一切ない。あるのは絵に対する愛情のベクトルのみ。見終えて納得して外に出た展覧会でした。ただし画集は今ひとつ、かな。
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この17日から香雪美術館で始まった『片岡球子 命あふれる』展もよかったです。いつも思うのですが、女流日本画家というのはなぜこうも侮れない人材の宝庫なのでしょう。この片岡球子もそんな最たる一人です。ひん曲がったような構図にプリミティヴな草花や衣装。配色も今のオシャレトレンドなどとは全く相容れない。それが生き物の証明であるかのように、画布の上で躍動するのです。絵が大きければ大きいほど力を発揮するタイプの画家です。点数は多くないですが、見応え大ありです。
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う〜ん、作品もそうなのですが、二人とも本人の画像を見ただけでも手強さが遺憾なく伝わってくるのが凄いなあ!
by ekakimushi | 2012-03-23 18:58 | 絵のこと | Trackback | Comments(0)