2017年 04月 06日 ( 1 )

久しぶりのつぶやき音楽録です。なんと昨年の3月5日以来のようで(笑)、ぼんやりしている間に、時間だけがどんどん進んで行ってますね。いつものことですが。今回もアルバム単位で、偏りに満ちた?音楽の感想をドサッと行ってみましょう!

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f0201561_18271946.jpgジョー・コッカー『With A Little Help From My Friends』

歌手、作曲者、選曲者、編曲者として、ジョー・コッカーの充実振りが伝わる作品。彼の表現欲が根幹にあって、それを周りの仲間が過不足なく手助けをして、当時の世の要求に合った形で作品化することができた、幸福な一枚だと思う。A Little Helpどころではないバッキングと共作を担っているのはクリス・ステイントン。彼の貢献の度合いは大きい。ゼップ始動直前?のジミー・ペイジもギターで全面的に参加、いい仕事をしている。オープニング「Feeling Alright」のみ、米国西海岸腕利きクルーがバックを固め、グルーヴがちょいと別物に。



f0201561_23153173.jpgO.V.ライト『The Soul of O.V. Wright』

今日久しぶりに聴いて、腹にグッと堪えた。バック・ビート時代のベスト盤で、選曲にはひとこと言いたいところもある。当時のO.V.はまだ健康体だったことだろう、どの曲も歌唱が強く響いてくる。体幹の強い唄というか。曲の中で波のような押し引きを表現させたら、この人は絶品だと思う。バックの演奏も実に黒っぽい。タフなチトリン・サーキットで培われたであろう粘りとコクが全18曲に込められている。ハイレコード移籍前夜の充実した一枚。



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ウンサン『i love you』

2年ほど前にライブを見た。ジャズシンガーの触れ込みだが、ラテンやフォーク、ボッサ、ブルーズなど何でもこいの実力。のど以上に、この人、きっと耳がいいのだと思う。唄は上手いわ、作曲の才大ありだわ、語学力抜群だわ、スタイル最高だわ、客席で心が燃えた。CDを聴くと解読要素が多くて、ジャンルにこだわる向き(私?)を迷わせるかも。ライブの後、握手をしてもらった時、手のひらに汗をかいていた。それがなんとも可愛らしくて。



f0201561_18285415.jpgアズワド『Too Wicked』

コアなファンに言わせると「もうレゲエじゃない」アルバム。1990年の発売すぐにタワーレコードで試聴して、エラくポップな内容に驚いた。本作を起点に前後数枚を聴いた後に初期の作品に接すると、コーラスやメロディの磨きのかかり方に驚く。確かにメッセージはラディカルではなくなったかもしれないが、これはこれでレゲエの進化したあり方を示していたアルバムだと思う。





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サンタナ『キャラバンサライ』

大好きなアルバム。冒頭、フリージャズのようなサックスが静かに唸るところから、もうワクワクする。美味しいところは概ねサンタナのギターが持っていくが(笑)、バンド名ほどにワンマンではないのがおもしろいところ。デビューアルバムからメンバー全員が作曲や演奏に同等の貢献をして、ハイレベルの作品を連発してきた。ただボーカルだけはどうにもショボいが…。誰が唄っても大差がない!「風邪は歌う」(←「君に捧げるサンバ」パート2!)と、アントニオ・カルロス・ジョビンのカバー「ストーン・フラワー」がお気に入り。秋が始まるこれからの季節にピッタリ。



f0201561_18293747.jpgモーガンズ・バー『おきぐすり』

00年の2ndアルバム。97年1stもそうだったが、アルバム全体で、ヴォーカルの音質放置だけが、どうしても気になる。なぜもっときちんと磨かなかったのか。予算か時間の問題なのか。曲がいいだけにもったいない。アルバムジャケットもアタリ画像のまま印刷してしまったようで、なんともトホホな状態ネットでも本作は検索に引っかかって来ず…。もう出ていないのかな。

90年代後半に頻繁に彼らのライブに通った。オリジナル曲だけで勝負がする質量があったし、ライブアクトもなかなかの芸達者ぶりだった。ステージの上で、おしゃれとお笑いを行きつ戻りつする様が思い出される。



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フィフス・ディメンション『Portrait』

1970年作。ベルレコード移籍後の第一弾。あくまでヴォーカルグループとしての姿を維持はしているが、ソロ志向は強くなった。ただよくアルバム紹介などで書かれているほど、マリリン・マックーのみが全面に出ているわけではない。「ワン・レス・ベル・トゥ・アンサー」を筆頭に、曲は相変わらずどれも素晴らしい。カヴァー曲の選び方も時代に呼応しており、軟弱なポップスの域に留まっていない。裏方はプロデューサーのボーンズ・ハウを筆頭に仕事のできるスタッフ揃い、これぞまさにプロフェッショナル集団。



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スモーキー・ロビンソン『クワイエット・ストーム』

随分と久しぶりに聴いた。今なんでまた、この作品なんだろう。もしかしたら穏やかさを求めているのだろうか。

アルバム名でありシングルヒットした曲名でもある<クワイエット・ストーム>は、後に有名なラジオ番組のタイトルとなり、また音楽ジャンルのひとつとして認知された。70年代中期のスモーキーの影響力の大きさを物語っていると思う。

バラエティに富んだ7曲全てが、遠くでそよぐ風のような効果音で繋げたトータルアルバム然とした作りの中を、ファルセット・ヴォイスが吹き抜けてゆく。充実感・安定感に満ちたスモーキーフレイバーに心が落ち着き、日々の疲れがとれるようだ。この後彼は、敢えて正反対の、緊張を伴うフュージョン・サウンドに接近してゆくことになる。


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ドアーズ『ライブ・イン・デトロイト』

00年に出たライブアルバム。内容は1970年5月8日のフル・コンサートを収録。当時でCD2枚組分の長さを演っていたのか…。初聴きの時にいろいろ発見したことを思い出した。どう聴いてもギターをダビングしたような形跡の曲、モリソンが軽く歌詞を間違えている曲、2本(2台?)のベースが聴こえてくる曲、別アルバムで聴いたバージョンとそっくりの曲等々、ドアーズファンならいろいろ楽しめる捜しどころがあるし、客演のジョン・セバスチャンも新鮮。なによりもモリソンとマンザネラが割と好調で、脱線しないドアーズを味わえる。昔から思っていたが、会場になっているコボホールはとても音がいい。今もあるのかなあ。



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ボニー・レイット『the glow』

79年作。タイトルはなぜか小文字。私はここから彼女についてゆけなくなった。アコースティック・ギターが使われておらず、耳に沁み入るような手作り感が後退したせいだと思う。端正に音を紡いだ今までと違って、達者なバンドサウンドで一気に寄り切るアルバム作りを目指していたのだと思う。(たぶんプロデューサーのピーター・アッシャーの入れ知恵ではないだろうか。)選曲は相変わらず渋いのだが…私にとっては喰い足らないアルバムになってしまった。



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フォートップス『リーチ・アウト』

フォートップス&H-D-Hの作品中で、最高点に達したアルバム。ファンク・ブラザーズの演奏もまさに絶頂期で(曲作りやアレンジにちょっとした変化があるからこそ)、モータウンでしか表現できない音楽性に満ちている。限界キーすれすれでシャウトし続けるリヴァイ・スタッブスの熱さを冷やすような管楽器の使い方が目新しい。当時の白人ポップスの大ヒット曲のカバーが5曲納められているが、一枚通して聴いた後では、H-D-Hの曲のみが印象に残る。オリジナルナンバーがいかに強力かを物語っている。



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タジ・マハール『Hidden Treasures』

この冬のヘヴィ・ローテーションCD。2012年に出た編集もので、1969~73年の未発表スタジオ録音と、70年の英国はロイヤル・アルバート・ホールでのライブの二敗組。特に前者がすごく良い。この時代のタジ師匠を好きな人なら、あれこれ想像して目一杯遊べること請け合いです。こんないい材料をボツにせにゃあならなんだとは、コロンビアレコードは本気でタジ師匠の売り方がわからなかったんだな。失格だし失礼だね。それを隠された秘宝だなんて、今になってよく言うよ、本当に。




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ネビル・ブラザーズ『Treacherous Too!』

91年に発売された編集もの第二弾。前年に出た『Treacherous』がめちゃくちゃに素晴らしい内容だったので(ネビルズ自体も活動が上げ潮状態だった)、当時は期待も相当に大きかったが…。やはり音源が無限にあるわけではなく、55年のホーケッツのシングル(B面!)〜各自ソロ作〜ネビルズのアルバムからの抜粋曲という似た構成も二番煎じに感じた。その中でシリルの69年の激レアシングル「Tell Me What's On Your Mind」に、ぶっ飛んだファンは多かったと思う。またネビルズ『Uptown』からの3曲には、華というか目立つものがある。アルバムとしてはあまり魅力を感じなかったのに。不思議だ。


f0201561_18320102.jpgMASA『Stars Falling』

とある筋から入手。作者はドラムにギター、ベースにピアノ、作曲編曲プログラミングまで何でも来いのマルチミュージシャン。グラミー賞にも二度のノミネート歴ありとのこと。日米のメジャー所でキャリアを積んだ後に、昨年末に念願のアルバムデビューを飾ったのが本作。

全編インストアルバムで、メロディが泣きのツボという人もいるだろうな。アマゾンを覗いたら、ヒーリングミュージックと分類されていた。随分映像的な音楽だなと思ったら、サントラも手がけていた。音楽で風景を描ける人なんだろうね。




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ビーチボーイズ『トゥデイ!』

私にとってビーチボーイズの最高の愛聴盤。苦心惨憺の跡が伺える後の名作に比べて、本作は試行錯誤のぬかるみにはまることなく、限られた時間の中でさっと切り上げ、加減のいい仕上げで完成した印象がある。ステレオバージョンが出た時に、演奏のテンションの高さ、恐ろしく高度でプログレッシヴなコーラスワークに腰を抜かした。

ジャンプする旧A面もいいが、旧B面のバラード群の切なさには胸が締め付けられる。「She Knows Me Too Well」は何度聴いても未だに泣きそうになり、たまに本当に泣いてしまう。





















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