033 <ラフ>
そもそもラフってなんだろう?
ぼんやりしたアイデアを多角的に煎じ詰めて、
最終型へもってゆく過程の一形態、、、なのかな?
私の場合は自分だけでわかっている殴り描きから、
他の人がみてもわかる簡易表現へ。
それって一種の翻訳みたいなものですな。
考えようによっては邪魔臭い。
人によっては要らないものかもしれない。
一発で頂点へたどり着けるタイプの人なら、
まさにラフなんか不要でしょう。
ただその途中でアイデアが消えたり増えたり変更になったり…
そんなおもしろさがあるのも事実です。
以前ある絵本作家さんが、雑誌で書いておられました。
「この仕事をやっていて、ラフができました!と編集者さんに電話する時が一番幸せです。」
はあ〜、そんなものなのかなあ、と思っていましたが、
実はこの数年、ラフ描きが苦痛ではなくなってきたのですよ。
私も回数を経て、最初にラフを見てもらう人に対する気持ちを持つようになったのか!?
(以前はラフという工程が好かんというか、手間にうんざりしていたものです。)
とはいえラフはあくまでラフ、最終の作品が良くなければ、
いかにラフが良くても無意味です。
野球のピッチャーが三振の山を築いても、
試合に負ければ意味が無いというのに似ている気がします。
ラフと言えどせっかく手間ひまかけて描くのだから、
机の上の試合に負けてしまうようなことにはなりたくないもんです。
こんな個展はどうでしょう。
「スケッチブック供養〜アイデアの墓場〜」
ekakimushiさんのアイデア供養する個展です(笑)
完成作じゃなく、ラフや殴り書きの展覧会です。
おもしろいとおもうねんけどなぁ〜