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050 <個展『中川大陸民衆茶飯事展』(2002年)>

なんのことだかさっぱりわからないこの個展タイトル。それなりに納得していた気はするのだが、今となっては前年の『中川民族学博物館展』の二番煎じにしか思えない(笑)。2002年11月30日〜12月14日まで、豊能町立図書館のスペースで、企画展として開催したものだった。余談だが、私はこの半年前に一身上の都合で退職していた。


退職とほぼ同時期に、とある雑誌の公募展で賞をいただいた。それが、この図書館の館長さんの目に留まって、本展のお誘いを受けたわけである。図書館といっても、山間のベッドタウンに位置する立地条件で、本当に人が来るのかな、というのが率直な気持ちだった。なにせ、最寄り駅から果てしない坂道を登ってゆく、厳しいアクセスである。最初に根性が萎えたのは私である。


ところが豈図らんや、意外に(といっては失礼か)人が多い。静かな郊外の住宅地には下世話な娯楽施設などなく、当地での図書館の地位はまさに地域コミュニティ実践場そのものだった。当然周辺住民の方ばかり。う〜ん、なるほど。全方位に発信し開けきった個展こそ理想だと思っていたが、全く逆の局所的にのみ開示される、一種の閉じた展覧会(?)もOKだな、という考えに、途中から変わってしまった。


展示内容は、1999年の『ヒロノリジナル・ワールド』と2000年の『インサイド・ストーリー』から抜粋したものに、幾つかの描きためたものをプラスした、いわゆるありもの企画展。2〜3年前の作品を主だって展示するのは、今なら絶対気が引けるのだが、たぶんこの時は、お世話になったY館長さんやMさんの趣味(笑)が強く反映されていた。豊能町にアクの強い作品を持ち込むという趣味が!


050 <個展『中川大陸民衆茶飯事展』(2002年)>_f0201561_16452078.jpg
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by ekakimushi | 2009-08-02 16:46 | 絵のこと | Trackback | Comments(2)
Commented by ontwerp at 2009-08-03 07:19
この年のことは良く憶えています。
退職と独立とW杯と個展と盆と正月とベッカムが
いっぺんに来たような慌ただしさがありました(笑)
こうゆう企画展もたまには良いと、個人的には思います。
Commented by ekakimushi at 2009-08-03 12:53
うん。せわしなかったなあ。
ここから、1年の間で4回個展をやりました。
何がそうさせたのか、わからんけど。