245 <野次牛>
これ、「やじうし」と読みます。
野次馬のような下世話かつ興味津々なところはあっても、
馬のように俊敏には動いていなくて、
ダラダラユラユラとした牛のように
流れの後を追いかけている。
そんな人のことです。
野次牛が事件現場にたどり着いた頃には、
後片付けもすっかり終っています。
取り囲む人も去った後です。
野次馬より3テンポぐらい遅い。
そんなだから、野次牛はいつも特ダネを逃しています。
ネットの記事より新聞記事よりまだ遅い。
野次牛はそうやって、
生々しい世の中に取り残されて、
トボトボ歩くように生きています。
野次牛のどこがいけないというのか。
何故野次馬にならないといけないのか。
野次牛には野次牛なりの野次牛根性というものがあると思うのです。
私もだいたい野次牛です。
あ、今、また、野次馬が私を追い越してゆきました…