419 <更新されない日記>
ネットの世界で様々なブログを目にして、自分が思っていた通り保守的な人間だなとわかるときがあって、それは日記の好みによく表れています。波瀾万丈の内容よりも日々の出来事を落ち着いて書かれたものに関心が向かうようです。苦手なのは日常ではなく非日常の連続が毎日綴られているタイプのブログで、こういうのは読んでいて疲れてしまう。
今日は飲み屋で何をアテにして何を飲んだとか、古いレコードを聴いて昔つきあっていた彼女を思い出したとか、風呂掃除の最中に鳴った携帯に出ようとしてすべって腰を打ったとか。いってみれば瑣末な出来事に身を寄せるのが、私は心地よいと感じるタイプなのでしょう。冒険物語のようなダイナミックでドラマチックなのは、大雑把なハリウッド映画だけで十分ですわ。
そんな日記が更新されていると、縁側で熱~いお茶をいただくように、ほっとします。個人の動機で書かれているなら、どんなブログもいつ終わってもおかしくはないのですから、読者としての私は、今好きなブログを読める喜びが永遠ではないと意識しておいたほうがいいのでしょうか。いやいや、そうではないと思う。そんなの、気にすることが瑣末なことです。
好きだった日記を失って欠落を感じても、それは一瞬で、時間が経てば穴には慣れてしまうものだと思う。穴は埋まりはしないでしょうが、穴のあいた状態が日常化してしまうものではないでしょうか。そういう生活に流されているのか同化しているのかわからないですが。今日楽しんだブログが明日もまた更新されていることに期待しようっと。