511 <夏休みを追いかけて 3/5>
確かに旅行やお祭りなど興奮する日々もありました。しかしそんな毎日ばかりではなく、どちらかといえば所在なくただ一日が過ぎてゆくことの方が多かったような気がします。長い休みを全て充実させるなど、どだい無理な話しで、資金と行動範囲の限られた子どもにとって、時間だけがたくさんあっても、余って腐らせてしまったのが現実だったと思います。
今日の午後はなにをして過ごしたらいいんだろう?などと不安にさえなったあの日。来る日も来る日も暑く変化のない毎日。ダラダラ過ごす日々に、いい加減飽き飽きしていたことの方が、私の中にはリアルな実感として残っています。漠然と「無駄だなぁ」と感じていたあの時間を、何か有効なことに使うことすら思いつかなかったのです。