575 <鮮度ある人付き合い>
その中で一番面白かったのは、知り合いがほとんどいない某所の忘年会でした。顔見せ的な色合いの強い飲み会だったので、初めてお会いする人ばかり。最初は大人しかったのが、徐々に解けてきて慣れた頃には声のトーンが高くなりヴォリュームも大きくなるのです。
そのときに感じたのは、知った人のいない場所や、つきあいのない関係の中へ分け入ってゆく心地よさです。人間関係ができていると安心で付き合い方に経験則が生かされるのですが、そんな関係の中で生きているだけだと、鮮度の落ちた人付き合いに飽きが来るのは目に見えています。
深みのある、長く付き合える交友関係は間違いなく素晴らしい。それと同時に、どこの誰だかわからない衆の中に混じって、自分という特価した売り物を露天で判断してもらうことは、活力を維持してこの世を泳いでゆく上で案外大事なことだと思ったのでした。
性格、相性、話題、刺激など、お酒の席で初対面の人を探る要素は多いのですが(笑)、その人の魅力が一時の発信力だけのものなのか、それとも、更なるポテンシャルを埋蔵しているのかが、不思議とわかるようになって来ました。若い頃口先だけの物言いで、目上の人と終始対峙しようとしていたのが、今となっては恥ずかしいです。
この歳になってもいまだ知った人のいない場所や、つきあいのない関係の中へ分け入っていくのは苦手です。。。でも新しい出会いは大好きです。碁の協会や日本協会のおかげで、常に新しい出会いあり(しかも、みんな若いっ!!!)発見あり。だからこそ一期一会なんですよねー :D
そうか、発見というが刺激的なのですね。遅まきながら、今わかりました。