人気ブログランキング |

723 <紙とエンピツ>*

テレビを見ることが日常だった頃は、何時間見ても疲れるなどとは思いもしなかった。それがテレビの無い生活が長く続いた後に、再びテレビと同居することになったら、もう以前のように上手くはやれなくなっていた。ほんの少し見ただけでドッと疲れが出るわ、見たい番組は極端に少ないわ、知らん間にデジタルだのBSだのケーブルだの、さっぱりわけがわからん仕組みになっているわ…。

これでも子どもの頃はテレビっ子といわれていたのに、今ではニュースぐらいしか見ないし、いっそテレビが無くても全く構わない。一旦離れるとなかなかよりが戻らなくなるというのは、どこか人間関係に似ていたりする。テレビがつまらないから、こんな風にパソコンに向かっているのかもしれない。もしもテレビ放送にブログやfbやツイッターがあれば、もっと近づけるかもしれない。

しかし、そのパソコンも未だに疲れる。特に眼がやられる。そうそう長時間は付き合っていられない。そう考えると、紙とエンピツというのは大したものだ。毎日のつきあいだが一考に疲れないし、離れて暮らしたことなど、人生でただの一度もない。必要に迫られている時もそうでない時も、常にあって当たり前である。紙とエンピツのない日常など、私は知らないし想像もできない。

紙とエンピツが擦れあうとき、不思議と懐かしい生の音がする。
あれは本当にいい音だと思う。

(*日記No.0044 2009年7月19日掲載のリメイクです。)

f0201561_19561930.jpeg
            添付されている画像の無断転用・使用を禁止いたします。





















by ekakimushi | 2014-07-03 20:01 | 絵のこと | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://ekakimushi.exblog.jp/tb/22462281
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。