726 <ある絵本の読み会>

昨日絵本作家のこしだミカさんの個展イベントに寄せてもらいました。絵本の編集者の方や作家さんたちも数多く参加され、実に有意義な時間をいただきました。そのイベントというのは、当ブログでもおなじみのギャラリー海月文庫さん考案による<大人の絵本の読み会>なるもので、参加者が自分のお気に入りの絵本を一人ずつ読んでゆくというものです。もちろん酒席にて(笑)。

昨夜は普段から絵本の読み聞かせの活動をされておられる方が何人もいらっしゃって、さすがに上手い!夜更けのギャラリーの薄明かりの中で聞く絵本というのも、実に妙なる味わいがあるというものです。間の取り方や声の調子、抑揚のつけ方など、日頃から人前でこなしている人はやっぱり違うなあ、と思わされました。なにしろ瞬時に空気が変わるのですから。

読み聞かせというのではなく、やまびこ朗読(だったっけ?)なる実に面白い朗読をされる方もいらっしゃいました。一文一文をご自身が読まれた後、私たち聞き手も同じように声を出して読んでゆくのです。すると、その見開き画面をゆっくり眺めることができて、時間が落ち着いて流れ、絵本の世界に簡単に入り込めます。あれは効果絶大だったな。

かような読み手の工夫が絵本の物語りを深化させている。そのことが夕べの最大の発見でした。子どもたちにだけでなく、高校生たちにも同じように読み聞かせ活動をされておられるとのことで、そのお話を聞くだけで、教室が静まり返ったり活性化したりする様が頭に浮かんできました。そんな授業を受けられる高校生が羨ましいです。

自分の作った絵本が、人前での読み聞かせに必ずしも向いているとは言い難い。そう私は思っています。そのせいでこういった活動をされておられる方々の功績を、私は正当に評価できていないかもしれません。また作り手の側も、読み聞かせを意識した作風に流される傾向があるとも常々思っています。良い面よりもむしろマイナスの面に目が向いてしまうのです。職業的な偏りのあるものの見方でしょう、「読み聞かせ」という言葉自体にも抵抗を感じています。

しかし絵本を味わう方法は幾つもあり、ツールとして絵本を利用することに制限を設けることなど、ナンセンスなのは明らかです。昨日の絵本の朗読会は、私の偏狭なものの考え方を一瞬でも
頭の中から取り払ってくれたと感じました。何人もの方の絵本への愛情のある接し方をそばで見ていて、自分が仕事をしている世界には、明確な意味があるのだと思えたからです。


こしだミカさんの個展情報は下記の通りです。
<海月文庫>
こしだミカ作品展 絵本「ねぬ」といろいろ 
会期:2014.7/16(水)~7/22(火) AM11-PM7(最終日5時)
※同時開催「かってに架空社展」
http://kuragebk.blog59.fc2.com/


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by ekakimushi | 2014-07-20 19:38 | 絵のこと | Trackback | Comments(0)
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