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736 <二種類の仕事があった>

13~14年ほど前、私は、会社で働いている時期と、絵の仕事をし始めた時期とが、約1年半ほどの間重なっていました。楽ではなかったですが、とても貴重な経験でした。昨夜、その頃のことが夢に出てきたので、ブログに書いてみようと思います。


二種類の仕事があった。
ひとつは組織の中で、作業をどんどん先へ回してゆく役割。その準備と説明、フォローが仕事内容だった。後工程の実作業者からは、当然質問や苦情が日常的にあった。時には前工程からのクレームもあった。それらに対応することも仕事の一部だったから、とにかく邪魔臭がらずに愚直に向き合って、作業を前へ前へ送る意識をいつも持っていた。
困ったのは、判断のことだ。一人一人の作業者が同じ作業書類を見ても、どうしたらよいかを同じレベルで判断してくれない。もしくは判断できない。経験やスキルの差はいたるところにある。しかし自分で考えて作業上の判断をすることをおろそかにしていては、いつまで経っても指示役の人に頼らなければならない。ほとんど考えないで「そのボタンを押しなさい」と指示をされて初めて押す。こんなニュアンスの作業は機械がするものだ。どうしてそのことがわかってもらえなかったのだろうか。


二種類の仕事のもうひとつは、自営業である。一人で仕事を受けて、先方の望むものを仕上げて手渡す。当然作業上の判断は全部一人でする。わからないことがあれば聞く。自営業なら普通にあることだ。


この二種類の仕事を同時にこなしていた時期、前者の仕事では人的ストレスがとても大きかった。自営業者なら当たり前にする判断が、組織の中でほぼ機能していなかった。結局大きなことから小さなことまで、一から百まで全て判断係に委ねることになっていた。同じ時期に後者の仕事を自宅で深夜遅くまでやっていたからだろう、その落差には大人と子どもぐらいの違いを感じたものだ。


こういう文章は、読んでもらっても面白いものではないかもしれません。どういうことなのか、わかりずらいかもしれません。昨夜夢の中で、どういうわけかあのストレスがやってきて、うなされて目が醒めたのです。思い出しストレスとでもいうのでしょうか。13、4年も前のことで睡眠を阻害されても困るのですが、たぶん解決しないままだったから燻りが残っているままなのです。
もしあの1年半がもっと続いていたら、私はどうなっていただろうか。


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by ekakimushi | 2014-08-23 15:14 | 絵のこと | Trackback | Comments(0)