837 <野次牛>*

野次牛。

これ、「やじうし」と読みます。

野次馬のような下世話かつ興味津々なところはあっても、

馬のように俊敏には動いていなくて、

ダラダラユラユラとした牛のように

流れの後を追いかけている。

そんな人のことです。

野次牛が事件現場にたどり着いた頃には、

後片付けもすっかり終っています。

取り囲む人も去った後です。

野次馬より3テンポぐらい遅い。

そんなだから、野次牛はいつも特ダネを逃しています。

ネットの記事よりも、だいぶ遅い

人の噂よりも、ずっと遅い。

新聞記事よりも、たいてい遅い。

テレビのニュースよりも、まだまだ遅い。

野次牛はそうやって、

生々しい世の中に取り残されて、

トボトボ歩くように生きています。

野次牛には野次牛なりの

野次牛根性というものがあると思っています。

野次牛のどこがいけないというのか。

なぜ野次馬のように、

カッとなって走ってゆかないといけないのか。

自分のペースで歩いているだけで、

なぜいつも他のやつらに急かされなければならないのか。

野次牛は、空を見上げて、ときどきそう思うのです。

私もだいたい野次牛です。



あ、今、また、野次馬が私を追い越していった…


(*日記No.0245 2010年9月8日掲載のリメイクです。) 


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by ekakimushi | 2015-09-05 14:13 | 絵のこと | Trackback | Comments(0)
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