844 <仲間>*

昨日絵を描きながら大塚まさじの「一人旅」という曲を聴いていたら、仲間のことを考え始めた。自分を仲間に加えてほしいと私が願っていても全く叶わなかったことと、自分がなにも行動を起こしていないのに、知らず知らずのうちに仲間が集まっていたことと。このふたつの違いは何なんだろうということを考えながら、絵はどんどん進んでいった。


仲間に加えて欲しいですという心境は、なにか下心のある卑しいものなのかもしれない。その場にそぐわない自分の色を知っていて強引に加わるとしたら、きっと大きな期待があるのだろう。


自分の意識しないところでできた仲間の間柄は脆いものなのだろうか。偶然によってできた関係で、強い意思決定もなくて、いつ離れてもおかしくない仲間。何かが生まれる気配など感じられない集い。


「一人旅」という曲を聴いていると、一人旅という言葉は、一人で絵を描くことを云っているように感じる。絵を描くことは、他の誰とも一緒にできない。言葉を置き換えて聴き入ってしまう。


輪の外で羨ましく眺めた仲間達。輪の中で真空状態のように手持ち無沙汰だった仲間達。出会った仲間、別れた仲間。失った時間、これからのこと。絵は無関心のようにどんどん進んでいる。


仲間のことを考えると、ちょっと億劫になる。胸のあたりがほんわか暖かくなる。自分のすぐ後ろの足跡を報告したくなる。布団の中で眠りに逃避したくなる。仲間とは一体誰なんだ?


一人でゆきたい旅に仲間は連れてはゆけない。一人で描きたい絵に仲間を加えることはできない。昨日絵を描きながら大塚まさじの「一人旅」という曲を聴いていたら、夕方になった。絵は本意と不本意の間で描き終わっていた。

(*日記No.0258 2010年10月4日掲載のリメイクです。) 


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by ekakimushi | 2015-10-08 16:53 | 絵のこと | Trackback | Comments(0)
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