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992 <連続テレビ小説『ひよっこ』>

NHKの連続テレビ小説『ひよっこ』を見ています。1960年代の東京を舞台に、集団就職で上京した“金の卵” ヒロイン・谷田部みね子の成長物語です。とあるコラムに泣き所満載のドラマと書いてありましたが、この二日は評価通り泣きました(笑)。「どこに泣くところなんかあるんだ?」と思う人もいるでしょう。私にとってのキーワードは<社員寮>です。


高度経済成長期の活力ある市井の人々を核に据え、健気な生活を追うドラマは平成の世に受け入れられやすいのか、連ドラでも映画でもよく引っかかるネタです。『ひよっこ』はまさにそのもの。懐かしさ一杯に見ている人もいるでしょうが、私がターン・オンしたのは親元を離れて就職に出て社員寮に入るという設定です。


時代は違えど、私も大学を出て就職したときの住まいは会社の寮でした。入った当時は70人ぐらいいたと思う。5年までは在寮できたのですが、なぜか6年目を過ぎた人もいました。右も左もわからず世慣れしていない男は、職場でも寮でも戸惑ってばかりでした。テレビの中のみね子の波打つ心情は、まるで昨日の自分のようです。


会社の上司は「寮住まいは半人前」だとか「出稼ぎ労働者の格安ドヤ」だとかもう言いたい放題でしたが(笑)、実際のところ寮生活は楽しかったのです。会社で嫌なことあっても、毎日同じような環境の仲間と話せることで、随分救われたものです。休みの日も一緒に出かけたりして、ほとんどドラマと同じようなものでした。


若い人が親元から職場に通うのと、寮生活を送るのとでは、過ごした時間の根っこに残るものが多少違うと思う。私が過ごした5年間の寮生活が、そのまま自宅での生活に入れ替わっていたら、『ひよっこ』を見ていて、今こんなに胸がいっぱいになりはしないでしょう。寮での毎日には、喜怒哀楽や感情の起伏が目一杯詰まっていましたから。


そういえば去年の個展に、当時の同期入社した友人が来てくれました。彼も寮の仲間で、今や勤続三十数年のベテラン社員になっていました。もう数年経てば定年なんですね。びっくりしてしまいます。なんでもこの春に同期の出世頭が、遂に会社役員になったそうです。話しを聞いて懐かしいのを通り越して、ちょっとしたSF映画のストーリーを追いかけているような気持ちでしたよ。


『ひよっこ』のみね子が寮を出るとき、彼女はどんな気持ちでいるのか、今から楽しみです。そのとき、私はきっと自分が寮を出たときの春の情景を想い出すんだろうな。   

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by ekakimushi | 2017-05-13 16:41 | 私のお気に入り | Trackback | Comments(0)
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