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1103 <えかきむしのきもちで>

ここ数年、知り合いのミュージシャンのライブにお邪魔して、ステージの様子などを絵に描かせてもらっています。回数としたら、多くても月2回ぐらい。つい先日も大和高田市のライブハウス、jamstockさんへ行ってまいりました。お目当は、当ブログでもおなじみのアミタメさんでした。

当日のライブ。ほんわかしたリラックスと熱気が混ざった、とてもいいものでした。面白かったのは、ライブの場に小学生の顔がちらほら見られたことです。これは一般的に言って珍しいことです。子供たちにとって、ライブハウスは出入りするには敷居が高い。いわゆる大人の社交場でもあるし、時刻も遅くなる。彼らはどうやら店主やお客さんの、子供さんお孫さんであるらしいことがわかってきました。それで妙に場慣れしていたのですね(笑)。

私は最後列で絵を描いて楽しんでいました。すると二人の小学生が側に寄ってきて、クロッキー帳を見せろと言ってきました。ステージでアミタメさんが曲を演奏する中、二人は熱心に50枚ほどある荒っぽい殴り描きの絵を見ていました。一通り見終わると、二人ともおもむろに絵が描きたいと言い出し、私のクロッキー帳に何か描かせろとせがんできたのです。

残念ですが、それは断りました。「描きたのなら、自分で準備してください。これは私のお絵かき帳です。」無念そうな、ストレスの発露を失ったかのような二人の表情、それがとてもよかったのです。何よりも、私の描いた生っぽい絵を見て、絵を描きたくなったと評価してくれた!これに勝る誉め言葉はないです。

彼らは昨日の私だ。彼らと私を繋いでいるのは、えかきむしのきもちだ。お互い初対面で、年も違えば住んでいるところも違う。けれども、なんの説明がなくとも、絵はそんな壁を軽々と越えて行く。これでまた、私も少しだけ大人になったね。

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by ekakimushi | 2018-09-20 12:31 | 絵のこと | Trackback | Comments(0)