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1145 <絵に描いたAMI☆TAME 2/3>

例えば誰もが知っているような名曲のカヴァーを聴いたとする。原曲のイメージが強ければ強いほど、カヴァーする側のオリジナルを越えるハードルは高くなる。ライブでお客が揃って唄えるような曲ならなおさらだ。AMI☆TAMEのライブのセットリストはカヴァーが中心で、主に70年代のアメリカンロックやソウルミュージックがよく取り上げられる。それらをどの曲も、完全にAMI☆TAMEの曲にしてしまう。(これができる人は、なかなかいない。オリジナルの影響から抜け出せないのだと思う。)そのことを感じたのは、演奏中に別な絵が見えたからだ。


カヴァー曲においてAMI☆TAMEは歌詞に唄われる内容を咀嚼・消化して、自分たちの脚色で演じ変えている。その結果、メロディもアレンジもテンポもオリジナルと大きく違わないのに、聴いて呼び起こされる映像が全く違ったものになって浮かんで来ることがある。シンガー、ギタリストとしてのスケールや技量はもちろん、二人の表現者として最も素晴らしい点は、自分たちが解釈した素材を唄い演奏することで、私的な情景描写をお客に見せられることだと思う。それが日本詞であっても英詞であっても。


私が絵を描くことが好きで、どちらかと言うと見えやすい人かもしれないから、そのように感じるのだろうか。ただライブのような微妙な感性のやり取りがある場で、AMI☆TAMEは作品が伝わることをかなり重要視しているのは間違いないと思う。演目、流れ、唄の言葉、間合い、トーク等、全てが伝わって彼ら独自の共鳴が生まれる。毎回セットリストを組み直して本番に臨む姿を見ていると、自分が安直なアイデアやお手軽な手癖で絵を描いてはいないか?とを問われているように感じることがある。


唄・演奏はもちろんだが、私はステージマナーが素晴らしいと思う。二人がライブ会場入りをする時から、もう接客は始まっている。お客さんに声をかけ、あちこちでコミュニケーションをとる。ステージに上がると、お客と同じ目線、同等の立ち位置で伝える。そして場を真正面から背負って、最初から最後まで丁寧に演じる。決して逃げない。そこに表現者としての気概を見て取る。AMI☆TAMEと共演する人をたくさん見てきたが、共演者側がその後どんどん上手くなる例がいくつもある。二人の影響力の大きさは、客席のあちこちに感じられるほどだ。


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2014年のツアーチラシ『BACK TO OSAKALAND』の絵。絵もツアータイトルも、TOWER OF POWER 1974年の傑作『BACK TO OAKLAND』のパロディで、個人的にはマイ・フェイバリット・AMI☆TAMEツアーチラシになった。お客さんの評判はも一つだったが(笑)、ずっと温めていたアイデアを描くことができて満足だった。この時は4公演中3つに行って、財布がすっからかんになった。





















by ekakimushi | 2019-06-08 14:58 | 音楽えかきむし | Trackback | Comments(0)
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