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2019年 08月 09日 ( 1 )

映画のオールドスクールファンにはお馴染みの「午前十時の映画祭」が、今年度をもって終了します。10年続いたこの素晴らしい企画が来年度からは見られなくなるのかと思うと、この先一体どこであのような名画群に接したらよいのか、路頭に迷う気分です。お客さんの入り自体は悪くないそうですが、過去の作品を上映する際に生ずる膨大な手続きが主催者にとって負担らしく、10年の区切りをもって終了することになったそうです。この企画が始まった当初は焦りましたよ。なにせ憧れの名画をスクリーンで見られるのですから。

先日実に久しぶりに『ブルースブラザーズ』を観てきました。面白かった。ロードショー公開された折に2回観たっきりでした。その頃の友達がこの映画を大好きで、同じような黒のスーツを手に入れて、粋がって大学の構内を闊歩していました。作品そのものは結構粗っぽい作りだった印象を持っていましたが、今回もほぼ同じように感じました。ただ、学生時分から随分時間が経って、出演者の多くが亡くなってしまったのが大きな違いです。四十年以上も経てば、仕方ないか。お客さんのほとんどが私よりも年上だったし。

話を<午前十時の映画祭>に戻すと、これからのラインナップで観たいと思う作品がいくつかあります。ルキーノ・ヴィスコンティ『ベニスに死す』、ジョージ・ロイ・ヒル『スティング』、フランク・ダラボン『ショーシャンクの空に』は絶対見逃すまいと狙っております。他にもロバート・ワイズ『ウエスト・サイド物語』、デヴィッド・リーン『アラビアのロレンス』、黒澤明『七人の侍』は大きな画面に飲み込まれたい欲望をそそる大作で、映画ファンというより映画館ファンの私にはたまりません。

今新作として上映されている作品にも、もちろんよいものがあります。過去の名作と言われる作品にも、どこが名作?と感じるものがあります。それら全部を含めて、あの暗い劇場の中で体験するのが映画の醍醐味だと私は思っております。とはいえ、映画館の減少や、シネコンに代表される均一化したヒット作ばかりの上映傾向など、なかなか映画ファンにとっては映画館での鑑賞を至上主義とするのは難しい時代です。「午前十時の映画祭」は、そんな意固地な映画ファンにとっての駆け込み寺だったのです。


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本作を観終わった後、三人の老人客がブツブツつぶやきながら、よろよろ退場していった。
「死んだなあ、J.B.もレイ・チャールズも」「ジョン・リー・フッカーもやで」「ダック・ダンかて逝ったで。アリサもこないだなあ」
次はあんたらの番か?いやいや、そんな怖いことは申しません💦