今回の音楽えかきむしは、昔から死ぬほど好きなアイズレー・ブラザーズ。まずは朗報から。11月10日からアイズレー・ブラザーズの紙ジャケットが順次リイシュー登場!ソウル・ファンはもとより、ロック・ファンからも評価の高いTーNECK時代を総括する最重要リイシューシリーズといえます。これを機会に、今までアイズレーと縁のなかった貴方、是非とも天然小豆でネットリ仕上げた極甘音楽お汁粉をご賞味あれ。味は私が保障します!
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11月10日発売
THE ISLEY BROTHERS T-Neck Years
■完全生産限定盤
■紙ジャケット仕様
■一部2010年リマスタリング
■ダブル解説(鈴木啓志氏+α)・歌詞対訳付き
■全タイトル購入者特典(応募全員プレゼント)
*こちらはメーカー応募特典となります。
詳しくはメーカーHPをご覧下さい。
【第1回発売:11/10発売・5タイトル】
*T-Neck初期 1969〜1973年、Buddha Recordsがディストリビューション。
○イッツ・アワ・シング It’s Our Thing[1969]
○ザ・ブラザーズ:アイズレー The Brothers: ISLEY [1969]
○ゲット・イントゥ・サムシング Get Into Something [1971]
○ギヴィン・イット・バック Givin’ It Back [1971]
○ブラザー・ブラザー・ブラザー Brother, Brother, Brother [1972]
各\1,995(税込)
【第2回発売:11/24発売・6タイトル】
*1973〜1978年、6人体制による黄金期。CBSがディストリビューション。
○3+3(スリー・プラス・スリー)3+3 [1973]…Bonus Track 1曲収録
○リヴ・イット・アップ Live It Up [1974]…Bonus Track 1曲収録
○ヒート・イズ・オン The Heat Is On [1975]…Bonus Track 1曲収録
○ハーヴェスト・フォー・ザ・ワールド Harvest For The World [1976]…Bonus Track 1曲収録
○明日への銃撃 Go For Your Guns [1977]
○ショウダウン Sowdown [1978]
各\1,995(税込)
【第3回発売:12/22発売予定・6タイトル】
*1979〜1983年、CBSからの離脱、そしてグループの分裂。
○ウィナー・テイクス・オール Winner Takes All [1979]
○ゴー・オール・ザ・ウェイ Go All The Way [1980]
○グランド・スラム Grand Slam [1981]
○インサイド・ユー Inside You [1982]
○ビッグ・スリル The Real Deal [1983]
○シルクの似合う夜 Between The Sheets [1983]
各\1,995(税込)
*1月以降も、「アイズレー・ジャスパー・アイズレー」などの作品を番外編としてリリース予定。
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上記のアルバム、レコードかCDで全部手元にあるのですが、この強力ラインナップを見ただけで、未だに胸が熱くなります、未だに手に汗握ります、未だに頭に血が上ります、未だに喉が渇きます。気になるのは第2回発売のうち4枚にBonus Trackが収録されていること。残念ながら買う気はありません。誰かBonus Trackだけまとめて焼いてくれ!虫のいい話しでした。たぶん契約の関係でCD化が遅れていた69年の『イッツ・アワ・シング』と80年の『ゴー・オール・ザ・ウェイ 』が数年前に目出たく世に出たのをきっかけに、このたびのお運びになったものと推測します。
しかしこうしてみると凄いですな。15年の間に17枚ものオリジナル・アルバムを出しています。実にコンスタントな創作活動です。(もちろんライブやジミ・ヘンドリックスとの編集ものやベストは含まずです。)しかもアイズレーは70年代前半から2万人クラスのスタジアム級のツアーを毎年行っていました。当時は黒人ミュージシャンでスタジアムクラスのコンサートツアーができるタレントは極一部に限られていました。ノセノセイケイケ時代のアイズレー、見たかったなあ〜。私が見たのは96年のブルーノートでしたが、それでも充分素晴らしかったですから。
初めての方にお薦めするのは…正直、気が引けるんです、そういうの。なぜなら全てのアイズレーを愛しているので。そりゃあ、『ゴー・オール・ザ・ウェイ』なんか駄作ですわ、はっきり云って。
(←前言撤回いたします。『ゴー・オール・ザ・ウェイ』は決して駄作なんかではありません。これはアイズレーズが当時のディスコブームに沸いた音楽業界の荒波に沈まずに乗り切ることができたのは、この作品があったからです。特にクリス・ジャスパーの力は大きかった。私はそのことがわかっていませんでした。全曲が素晴らしい!2021年12月15日記)しかしそれも込みでのアイズレー愛なのです。濃すぎるとか、いなたいとか、顔が怖いとか、二番煎じが多いとか、知らない人はあれこれ言ってくれますが、ロナルド・アイズレーの唄を一節聴けば、きっと自分が間違っていたと気づくでしょう。なんといっても彼のマイクは天国に繋がっています。だからお客は皆昇天するのです。実際に見たんですから!
隠れた凄盤『グランド・スラム』。音の作りが驚く程丁寧でセンシティヴ。よい曲も多い。フィレス的な感触を81年に再現している。なぜに誰も評価しないんだろうか。